お問合せ

☎ 075-354-1000

  • YouTube
  • Facebook
  • Instagram
  • Twitter
  • Line

お問合せ

☎ 075-354-1000

  • YouTube
  • Facebook
  • Instagram
  • Twitter
  • Line

HOTEL RESERVATION

CHECK IN
CHECK OUT
ADULTS
ROOMS
<自社HPからの予約がお得です>
予約確認・変更・取消 / Check in - out 15:00 -12:00

お問合せ

☎ 075-354-1000

お問合せ

☎ 075-351-0700

イメージ

【THE THOUSAND KYOTOの都市養蜂プロジェクト】
「静かな冬」~Vol.9~

2024年1月31日

【THE THOUSAND KYOTOの都市養蜂プロジェクト】「静かな冬」~Vol.9~

冬眠しないミツバチ

こんにちは。
ザ・サウザンド京都 都市養蜂プロジェクトメンバーの和田です。

蜜や花粉を蓄えるための最後の開花時期が過ぎると
やってくるのは静かで冷たい冬。
場所によっては大雪に見舞われることもある日本の厳しい寒さの中で、
ミツバチはどのように生活しているのでしょうか?。

昨年は12月といえどもとても暖かく、
ザ・サウザンド京都の屋上でも、晴れている日はミツバチが巣門(巣の入り口)から飛び立ったり、
戻ってきたりと、活発に働いている様子が見受けられました。

しかし今年にはいると京都もぐっと冷え込み、朝は氷点下になる日も。

そうなると巣箱からはほとんど出てきません。
暖かいところが好きなミツバチは、
巣の中心部分を、1年を通して「35度」に保つといわれています。

真冬の屋外で、暖房もないのにどうしてそんなことが可能なのでしょうか?

冬に巣箱を開けると1匹ずつの動きが非常に緩慢で(ほとんど動かず)
「蜂球(ほうきゅう)」と呼ばれる形態で身を寄せ合い、団子のように固まっているのが観察できます。
気温にかかわらず活動できる恒温動物と異なり、他の多くの昆虫と同じように、寒さで体が正常に機能しなくなってしまうミツバチはくっつくことで、体温を保っているのです。
(逆に夏は羽をブーンと羽ばたかせて扇風機のようにして巣内を冷まします。)

v09_img02.jpg

女王蜂の産卵が減少するため子育てもあまりせず、花粉や蜜も集めない冬の時期、
働き蜂と呼ばれる彼女たちもこの時ばかりは長期休暇。巣の中で身を寄せ合い、じっとしています。

とはいえ冬眠するわけではありません。
ミツバチは冬眠せず、成虫で冬を越します。
スズメバチの場合は女王蜂だけ冬眠して、それ以外の働き蜂は冬になる前に死んでしまいます。
その他に、バッタのように卵の状態で越冬する昆虫や、アゲハチョウのように蛹で越冬する昆虫もいます。
自然界の種の繋ぎ方は様々なのですね。

ちなみに「彼女」と書きましたが、巣の95%を占める働き蜂は全てメス。
もともと数の少ない雄蜂は、春〜夏の繁殖期以外はさらに少なくなり
冬になると、もうほとんど見ることができません。
生殖以外に役目がないので、繁殖期が終わると餌を与えてもらえず、追い出されてしまうのです。

なぜ越冬できる?

話がそれてしまいましたが、冬眠しないということは、餌を必要とします。
ミツバチが冬眠せず冬を越すように進化したのは、一つは、はちみつのおかげといわれます。
花の蜜をそのまま食べる昆虫は、冬になると餌がなくなってしまいます。
その点、ミツバチは花の蜜をそのまま食べずに、わざわざ「はちみつ」をつくります。
春、花に止まっているミツバチをみたら「花の蜜を食べているんだな」と思われるかもしれません。
しかしこれは間違いで、「蜜胃(みつい)」と呼ばれる胃に花の蜜をたっぷり蓄えて、巣に持って帰ります。
ここから何匹かで口移しして、ミツバチ特有の転化酵素により
「ショ糖」である花の蜜が「ブドウ糖」と「果糖」に分解されていきます。
それを羽で水分を飛ばすなど手間暇をかけて熟成したものが「はちみつ」です。

日本では糖度78%以上が「はちみつ」として認められており、
永久に腐らない()と言われるほど、高い糖度と殺菌力を湛えています。
(※特別な保管をした場合であり、通常は空気に触れて雑菌が増えたり、日光などの影響で変質するので賞味期限を2年に定めることが一般的です)
花の蜜は糖度20%ほどですから、保存食として、はちみつはこの上なく優れた餌だということがお分かりいただけると思います。
こうして彼女たちは、餌が枯渇するシーズンでも眠らずに「越冬」できるのです。

v09_img01.jpg

寒い時期のお世話はミツバチのストレスを考え、2週間〜3週間に1度だけ、それも短時間で終わらせます。
(1群10分以内くらい)
餌(はちみつ)切れを起こしていないか等の確認をし、長時間巣箱を開け放さないようにします。
餌が減っていれば、秋までに巣から引き上げておいたはちみつがたっぷりはいった蜜巣をいれて給餌します。

お世話の間、巣箱からはなれた場所にミツバチを飛ばしてしまうと、
寒さで巣に帰る途中で死んでしまうので
できるだけミツバチが巣箱の外に出ないように注意を払います。

あたたかいところを求めて、人間の体にくっついてくることも多いのですが、
耳の穴の中で暖をとられたときは閉口しました。

他の季節と比べ、冬の養蜂は王台や産卵の確認、はちみつの回収などがない分、静かに速やかに進みます。
本格的な冬が来る前にしっかりミツバチの数を増やしておいたので
今年もザ・サウザンド京都 のミツバチは3箱で安心して越冬できそうです。

試練の冬が終わり、次に彼女たちが活動的になるのは2月の梅の花が咲くころ。
蜂春(ほうしゅん)といい、来る採蜜シーズンにそなえて、徐々にミツバチの数を増やしていくころです。

でも、今しばらくは我慢の時期。
通常は寿命1ヶ月の働き蜂ですが、秋に生まれた個体は3ヶ月間も生き、
暖かくなって女王蜂の産卵が始まるまでの生命を繋ぎます。
蜂球の外側にいるミツバチから、寒さで死んでいきます。
群が無事春を迎えられるよう、巣の中で1匹1匹が命の限りを尽くしています。

To bee continued…

 

当サイトでは、お客様の利便性や品質向上のためCookie技術を使用しています。サイトの閲覧を続けることでCookieの利用および Cookieポリシーに同意したものと見なします。EEAから本サイトにアクセスされる方はこちら