ミツバチと過ごした激動の1年!~秋・冬 編~
THE THOUSAND KYOTOの都市養蜂プロジェクト ~Vol.3~
THE THOUSAND KYOTOの都市養蜂プロジェクト ~Vol.3~
2023年6月2日
前回のコラムでは、ミツバチのお世話と初の採蜜に奔走し、2022年の春・夏の様子をお届けしました。今回のコラムでは、ミツバチたちにとって過酷な越冬シーズンの様子を描いた、2022年シーズンの秋・冬編です。
厳しい越冬シーズンがやってくる!
大忙しの春と夏を乗り越えた養蜂プロジェクトですが、まだまだ仕事は終わりません。次なる課題は、ミツバチが厳しい冬を乗り越えるためのお手伝いです。
餌が少なくなる冬に備えて、ミツバチは一生懸命に蜜を集めようとするのですが、秋はスズメバチの襲来などミツバチの天敵がいっぱい。スタッフも、ミツバチを守るために必死に奔走します。
「今年最後の蜜源を求めて秋空の下、飛びたってゆくミツバチは、暖かい昼間に飛び立ったものの、朝夕の寒さに帰路で死んでしまうことが多くなっていきます。
お世話の際も、蓋を開ける時間をできるだけ短くし、ストレスを与えないようにしています。
何を観察するかというと
・女王蜂の健康状態(ちゃんと産卵をしているか)
・ミツバチの量に対して、巣(巣脾)が多すぎないか
などです。
女王の産卵が少ないと、群の中の働き手となるミツバチが少なくなり、厳しい冬を越せないからです。また、ミツバチの巣の中は1年を通して巣の中心温度を約35度に保たねばならず、ミツバチの量に対して巣の隙間が大きすぎると巣の中が寒いのです。
1つ1つの群で様相は違いますから、現状をみながら調整を行います。」(和田)
※巣脾(すひ)とは:ミツバチの体内から分泌した“蜜蝋(みつろう)”で作られた巣のこと。
そしてついに迎える冬。寒さに弱いミツバチたちは活動を最小限にとどめ、巣箱に引きこもるようになります。プロジェクトの活動も頻度を減らし、冬を越すために、できるだけミツバチの体力を使わせないように作業を続けていきます。
そんな中、2023年1月の京都では、観測史上稀にみる大寒波が襲来! ミツバチたちが過ごす巣箱にも、大量の雪が降り積もります。寒さに弱いミツバチたちが無事なのか、心配で夜も眠れない日々が続きます。
大雪の日から1週間後、果たしてミツバチたちは無事だったのか。スタッフたちが恐る恐る巣箱の中をのぞくと、そこには暖をとるために密集し、健気に生き続けるミツバチたちの姿が。ほっと一安心した瞬間でした。
厳しい冬を乗り越え、新たな春へ
大寒波にも見舞われながらもなんとか越冬シーズンを乗り越え、養蜂プロジェクトは新たな季節を迎えます。
3月の京都は真夏のように暖かい日や寒さの厳しい真冬日など、三寒四温の不安定な気候が続きました。
そんな中でも、厳しい冬を乗り越えたミツバチは花の蜜を求めて元気に飛び回り、春の訪れを知らせてくれました!
「環境問題への取り組みの一環として、2021年に発足したザ・サウザンド京都の屋上での都市養蜂プロジェクトも、3年目になります。新たな群を増やしたり、トラブルに慌てたり、色々なことがありました。たびたび専門家の方たちに問い合わせたり、さらに本やネットでも調べたりして、たくさん勉強しました。
養蜂のなんたるかをまだまだ学んでいるところの我々ですが、日々精進していきたいです。
実はこの度、私は協会認定アドバイザーの資格を取得しました!この資格をとってからは養蜂もさることながら、はちみつにもぞっこんです。」(和田)
激動の2022年を過ごしたTHE THOUSAND KYOTO都市養蜂プロジェクト
2023年は更に多くのお客様にTHE THOUSAND KYOTOのはちみつをお届けできるよう、メンバー一同さらに頑張っていきます!
次回は、「はちみつマイスター」を取得したプロジェクトメンバー・和田麻璃奈さんのインタビューをお届します!
THE THOUSAND KYOTO コラム編集部