【THE THOUSAND KYOTOの都市養蜂プロジェクト】
「蜜蝋キャンドルをつくりました」
~Vol.13~
「蜜蝋キャンドルをつくりました」
~Vol.13~
2024年6月19日

ハニカム構造について
※ミツバチや集合体の画像が登場します。苦手な方はご注意ください。
こんにちは。
ザ・サウザンド京都 都市養蜂プロジェクトメンバーの和田です。
突然ですが、こちらが何かご存知でしょうか?
そうです、これはミツバチの巣。
この画像は空巣ですがミツバチはこの中に、はちみつや花粉を貯蓄し、女王蜂は1つのハニカムにつき1つの卵を産みます。幼虫になり、蛹(さなぎ)になり、卵からちょうど16日で1匹のミツバチが羽化します。
ところで、ミツバチの巣が正六角形であるのは有名な話ですが、理由をご存知の方は少ないかもしれません。
平面を隙間なく敷き詰めることができる正多角形は、正三角形、正四角形、正六角形。
その中で、最も強度が高いのが正六角形です。
つまり、できる限り少ない材料で、最も強度の高い図形でできているのが、この「ハニカム(honeycomb)」=蜂の巣 なのです。
(参考:『ハニカム構造について-ハチの巣はなぜ六角形なのか?-』)
この仕組みは、飛行機の翼や人工衛星の壁にも応用されていますが、ミツバチがなぜこのような精緻な巣を作ることができるのかは、まだ明らかになっていないようです。
蜜蝋キャンドルの生成
では、この巣の材料は、何でしょうか?
答えは「蜜蝋(みつろう)」と呼ばれる蝋の一種です。
蜜蝋の原料ははちみつで、ミツバチが体内で生化学的に変化させた分泌物です。
ミツバチはこれを主に造巣に使いますが、私たち人間の世界でも、その優れた保湿性や抗菌性からリップクリームの原料に用いたり、外科手術の骨の接合剤として加工されるなど多方面で活用されています。
この度、ザ・サウザンド京都屋上で飼育しているセイヨウミツバチの無駄巣(不要な場所にできてしまった巣)を都市養蜂プロジェクトメンバーが1年間大切に集め、5回の精製作業を経て、型抜きしました。
100%天然素材でできた蜜蝋キャンドルの完成です。
花粉媒介者(ポリネーター)であるミツバチを飼育することで、植物の生育と繁栄に貢献すること、またミツバチの恩恵であるはちみつをレストランで提供することで地産地消の実現を目指してきましたが、この度新たな試みとして、無駄巣を利用してこのような可愛らしいキャンドルを作ることができ、ミツバチから得られる恩恵の多さに驚くばかりです。
こちらの「蜜蝋キャンドル」は、“環境保全について考える1ヶ月”として環境省が主唱している6月の「環境月間」に、当ホテルのイタリア料理「SCALAE」にてご提供の「プラントフォワードキッチン」をご利用いただいた方に、プレゼントしています。
自然の恵みとのつながりを感じる蜜蝋キャンドルで、地球環境に思いを馳せる「環境月間」をお過ごしください。
To bee continued…