【THE THOUSAND KYOTOの都市養蜂プロジェクト】
「生命体を守ること」~Vol.5~
「生命体を守ること」~Vol.5~
2023年8月28日
〜ある日のできごと〜
それは、朝のひと仕事を終え、家に帰る途中の出来事でした。
普段以上の収穫を得られた私は、仲間の喜ぶ顔を思い浮かべ、意気揚々としていました。
突然、巨大な影が太陽の日差しを隠したかと思うと、
次の瞬間、凄まじい衝撃が全身を走りました。
一生懸命集めてきた蜜を思わず吐き出し、
左足の花粉バスケットにつけていた花粉だんごがぽーんと飛んで行くのを
朦朧とした意識の中で眺めていました。
思えば、生まれてから1日たりとも休むことなく働いてきました。
生まれて数日間は、巣のお掃除をしました。
自分で言うのもなんですが、私たちはとても綺麗好きで、排泄も家の中ではしません。
そのあとは、仲間の小さい子たちや、お母さん(女王蜂)にごはんをあげる仕事をしました。
ついに最終任務である蜜や花粉を集めてくる役目を任されたときは、一人前の働き蜂として認められたようで嬉しかったのを覚えています。
といっても、つい昨日のことなのですが…。
30余日のミツバチの一生としては、なかなか充実した方じゃないかと思います。
ビービービーと危険レーダーが頭に響き、意識を失う寸前、私は巨大な影もとい和田さんの手を刺しました。
渾身の力を込めて。
1度刺したら最後、もう長くは生きられません。
でも、命と引き換えに彼女を刺したことを後悔はしてません。
THE THOUSAND KYOTOの屋上にいる4万匹の私の仲間が、これからもずっと、ミツバチとしての生命体を生きてくれることを知っているから。
〜生命体を守ること〜
…このようにミツバチが考えていたかはわかりませんが、先日ミツバチに刺されました。
PJT発足から2年以上刺されたことがなかった私は、その痛さにびっくりしました。
そして、どんどん赤く腫れていく自分の右手をみながら、心の中でミツバチに謝りました。
ミツバチは基本的に大人しい性格で、何もしなければ刺すことがないと言われており、
そのことは、2年間養蜂プロジェクトに携わってきて、よく理解しています。
今回刺されたのも私の不注意でミツバチに素手をぶつけてしまい、生命体の危険を感じた彼女(※)が決死の覚悟で刺したのです。
※働き蜂は全てメス
養蜂では、蜂を大切に扱うことが大事だと言われています。
大きな音を立ててガサツに作業をしたり、蓋の隙間に挟むなどしてたくさん殺してしまうと、危険フェロモンが伝播し巣全体が荒っぽい性格になってしまうそうです。
そうすると、刺されるリスクも高まります。
スズメバチの毒のように、複数回刺されることでアナフィラキシーショックを起こすというような可能性は低いとはいえ、危険なことには変わりありません。
幸い、ザ・サウザンド京都の屋上にいる4群はとてもおとなしく、
毎週毎週巣を覗かせていただいていても、刺してくることはあまりありません。
作業後「あっつー」と言いながら不用意に手を振り回したりしなければ、私も今回刺されることはなかったでしょう。(でも本当に暑かったんです)
右も左もわからなかった養蜂活動が、少しずつ様になってきた発足3年目。
ここで初心に戻り、はちみつを採ることばかりに気をとられないで
ミツバチという宝を大切に守りたいと、強く思いました。
(都市養蜂プロジェクトメンバー 和田麻璃奈)
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今年、当ホテル屋上で採れたはちみつはオンラインショップ、および店頭で販売しています!
詳細URL▼
https://www.the-thousand-kyoto-shop.jp/SHOP/thousandhoney.html
本はちみつを使用したリゾットやケーキなどもレストランでご賞味いただけます。
詳しくはHPの各ページをご覧ください。
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https://www.keihanhotels-resorts.co.jp/the-thousand-kyoto/plan/special-offer/thousand-honey2023.html
To bee Continued…