京都のおすすめの博物館・美術館|近代美術から西洋絵画なども

数多くの神社仏閣などの観光地で知られる京都ですが、実は博物館や美術館が集まる場所としても知られています。
それぞれの施設では、多くの展覧会やイベントが開催されており、年々より華やかで面白いコンテンツが生み出されています。
そんな京都でのおすすめの博物館・美術館を、ホテル業に従事するスタッフが解説していきます。
1.京都市京セラ美術館


伝統と革新が入り混じる"アート"の中心地
1933(昭和8年)に開館した、公立美術館として現存する日本で最も古い建築です。
現代アートに対応した「東山キューブ」や京都画壇の名品を集めた「コレクションルーム」、新進気鋭の作家を支援する「ザ・トライアングル」など、様々なコンセプトの展示ルームが設置されています。

豊富なフォトスポットの数々!
近代的な建築の上に和風の屋根の「帝冠様式(ていかんようしき)」建築が特徴の京都市京セラ美術館。
館内には、アール・デコ様式のおしゃれな空間の1階西広間やクラシカルなステンドグラスの天井が可愛い2階西広間などのフォトジェニックスポットがあります。
フォトスポットは館内に留まりません。外には平安神宮の神苑などを手掛けた七代目小川治兵衞が作庭に関わったとされる日本庭園が広がります。
無料で開放されているので、着物を着て撮影するのもおすすめです。
施設情報
所在地 | 〒606-8344 京都市左京区 岡崎円勝寺町124 |
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アクセス | 【電車】地下鉄東西線「東山駅」 より徒歩約8分 【バス】市営「岡崎公園 美術館・平安神宮前」 バス停から下車すぐ |
開館時間 | 10:00~18:00 ※入場は閉館の30分前まで |
料金 | コレクションルーム 一般:(京都市内在住の方)520円 (市外在住の方)730円 小中高:(京都市内在住の方)無料 (市外在住の方):300円 企画展・別館は、展覧会ごとに料金が異なります。 |
公式サイト | https://kyotocity-kyocera.museum/ |
2.京都国立博物館
京都ゆかりの文化財を季節ごとに楽しめる
名品ギャラリー(平常展示)では、国宝や重要文化財を含む収蔵品の中から、季節や年中行事に合わせたテーマのもとに選ばれた作品が展示されています。
作品保護のため随時展示を入れ替えており、訪れるたび新しい作品との出会いがあります。また、年に数回開催される特別展も見どころの一つです。
新旧のコントラストを生む建築物
京都国立博物館は、博物館の建物自体にも魅力があります。
明治古都館(旧帝国京都博物館本館)は、当時ヨーロッパ各地を訪問し、洋風建築を学んだ片山東熊の設計によるものです。重要文化財にも指定されていて、赤レンガの壁面が美しい建築物です。
近年竣工された平成知新館の近代的な見た目と併せ、過去と現在が入り混じったような独特な美しい景観が生み出されています。
施設情報
所在地 | 〒605-0931 京都市東山区 茶屋町527 |
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アクセス | 【電車】京阪「七条駅」 より東へ徒歩約7分 【バス】市営「博物館三十三間堂前」 バス停下車すぐ |
開館時間 | 9:30~17:00 ※入館は閉館の30分前まで ※特別展開催期間は変更の場合あり |
料金 | 一般:700円 ※特別展は別料金 |
公式サイト | https://www.kyohaku.go.jp/ |
3.京都国立近代美術館
約13,000点にも及ぶ展示品
主に京都を中心とした西日本に比重を置き、絵画のみならず、版画や陶芸、彫刻、写真、デザインまで様々な学術品が展示されています。
その数はなんと約13,000点。さらに年に5回ほど企画展が開催され、その時々のテーマに合わせた展示が行われます。
東山の景色を見渡すカフェ
館内には、琵琶湖疏水に面した景色を見渡せるガラス張りのカフェ「café de 505 (カフェ・ド・ゴマルゴ)」があります。
季節と共に変化する東山の景色を眺めながら嗜むティータイムはまさに格別のひと時。企画展の開催時には、展覧会とコラボしたメニューが登場することもあります。
施設情報
所在地 | 〒606-8344 京都市左京区 岡崎円勝寺町 |
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アクセス | 【電車】地下鉄東西線「東山駅」 より徒歩約10分 【バス】市営「岡崎公園 美術館・平安神宮前」 バス停から下車すぐ |
開館時間 | 【通常期間】 火~木・土日|10:00~18:00 企画展開催時の金|1000:~20:00 (入館は閉館の30分前まで) 【休館日】毎週月曜日 |
料金 | 一般:430円 大学生:130円 高校生以下・18歳未満:無料 65歳以上:無料 企画展は別料金 |
公式サイト | https://www.momak.go.jp/ |
4.京都鉄道博物館
国内最大級の鉄道博物館
前身である梅小路蒸気機関車館の拡張、リニューアルを行い、2016年にグランドオープンした日本最大級の鉄道博物館です。
「トップナンバー」と呼ばれる第1号車が多く展示されているのが特徴で貴重な54両を展示・保存しています。
圧巻のスケールを誇る「扇形車庫」
京都鉄道博物館の見どころは、前身である梅小路蒸気機関車館の頃から人気を誇る「扇形車庫」です。
現存する最古の鉄筋コンクリート造りの機関車庫として、国の重要文化財に指定されています。京都鉄道博物館では必見の大迫力の展示スポットです。
施設情報
所在地 | 〒600-8835 京都市下京区 観喜寺町 |
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アクセス | 【電車】JR「梅小路京都西駅」 より徒歩約2分 【バス】市営「梅小路公園・JR梅小路京都西駅前」 バス停徒歩約3分 |
開館時間 | 10:00~17:00 ※入館は閉館の30分前まで |
料金 | 一般:1,500円 |
公式サイト | https://www.kyotorailwaymuseum.jp/ |
5.アサヒグループ大山崎山荘美術館
森林に佇むイギリス・チューダー様式建築
アサヒグループ大山崎山荘美術館は、関西の実業家・故加賀正太郎氏の遺した別荘を改築し、1996年4月に開館しました。
イギリスの炭鉱夫の家に着想を得たチューダー・ゴシック様式の建築は、気品のある佇まいをしており、まるで実際に近代のイギリスにトリップしたかのような感覚を味わうことができます。
民藝運動ゆかりの作品や西洋絵画
アサヒグループ大山崎山荘美術館では、アサヒグループの初代社長・山本爲三郎氏が支援した民藝運動ゆかりの作品のほか、印象派の巨匠であるクロード・モネやオーギュスト・ルノワールなどの作品も所蔵されています。
静かな洋館の中で、ゆったりと民藝作品や絵画、彫刻などの作品を眺める時間は、時を忘れてどっぷりと鑑賞にのめりこむことができる格別のひと時です。
施設情報
所在地 | 〒618-0071 京都府乙訓郡 大山崎町銭原5-3 |
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アクセス | 【電車】JR「山崎」 より無料送迎バスで約5分 |
開館時間 | 10:00~17:00 |
料金 | 一般:1,100円 高・大学生:500円 小・中学生:300円 |
公式サイト | https://www.asahibeer-oyamazaki.com/ |
6.福田美術館
嵐山の情景に調和する「和モダン建築」
京都生まれの実業家 福田吉孝の手によって設立された福田美術館。嵐山の地に佇み、「渡月橋を一望できる美術館」としても知られています。
館内の壁面には、伝統的な網代文様(あじろもんよう)を形作るように大理石を配置。「網代」とは、竹や木の殻をタテヨコに編んだものを指し、着物や建築にも古くから取り入れられる文様のこと。綿密に計算され、一部の隙間もなくきっちりと積み上げられた様は壮観です。
伝統を取り入れつつもシャープでモダンなデザインと、季節の変化を楽しむ和の心も感じられる「和モダン」な建築である福田美術館。大理石の壁の向かいには、"すだれ"代わりにグラフィックデザイナーの細野一三氏がデザインした「網代文様」が施された大きな窓があり、四季折々で変化する大堰川(おおいがわ)と渡月橋を望むことができます。
作品に間近に迫る鑑賞体験
福田美術館の「蔵」をイメージした展示室のガラスはとても透明度が高く、光を92%まで透過するためほとんど反射がありません。さらに作品から、わずか30cmの距離にガラスが設置されており、作品のリアルな質感を間近に鑑賞することができます。
葛飾北斎や伊藤若冲、長澤芦雪などの匠たちが遺した精緻な技の数々を30cmの距離で鑑賞できるのは、福田美術館ならではです。
さらに、一部を除くすべての作品が撮影OK。ガラスの透明度が高いため、反射を気にせず撮影できます。お気に入りの作品を写真に収めて、あとでゆっくり自宅で鑑賞──なんて楽しみ方も可能です。
渡月橋を一望できるカフェ
福田美術館には、来館者のみ利用可能なカフェ「パンとエスプレッソと福田美術館」があり、スイーツや軽食などを楽しめます。
カフェの魅力はなんといっても、嵐山のパノラマビューを堪能できること。店内を囲うように大きな窓が設置されており、大堰川に渡月橋、嵐山の山々までをゆったりと眺めることができます。
美術館での鑑賞を楽しんだあとにぜひ、お立ち寄りください
施設情報
施設名 | 福田美術館 |
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所在地 | 〒616-8385 京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町3-16 |
アクセス | 【電車】JR「嵯峨嵐山駅」より 徒歩12分 |
開館時間 | 開館時間 10:00~17:00 ※ご入館は16:30まで 休館日 展示替え期間、年末年始 |
料金 | 一般:1,500円 高校生:900円 小中学生:500円 ※未就学児無料 |
公式サイト | https://fukuda-art-museum.jp/ |
7.嵯峨嵐山文華館
百人一首誕生の地に建つミュージアム
嵯峨嵐山文華館は、百人一首誕生の地として伝えられる嵯峨嵐山の地に建てられた、百人一首の歴史と魅力を伝えるミュージアムです。
「小倉百人一首」の誕生から現代の競技かるたに至るまでの歴史や、それぞれの和歌とともに100人の歌人を象った人形などが常設で展示されています。
まさに百人一首を味わい尽くすことのできる美術館です。
120畳の広さを誇る「畳ギャラリー」
建物の2階には、大堰川(おおいがわ)を借景とした広さ120畳の「畳ギャラリー」があります。ここでは日本画の作品が展示されており、静かな広い畳のスペースでじっくりと作品に向き合うことができます。日本画の世界に没頭するひとときを味わいたい方に、おすすめです。
さらに、この畳ギャラリーでは、競技かるたの最高峰である「ちはやふる小倉山杯」が毎年開催されます。普段は静かな畳スペースも、大会の時は熱気ある空間に早変わり。名人たちが切磋琢磨する、手に汗握る戦いを観戦してみてはいかがでしょうか。
施設情報
施設名 | 嵯峨嵐山文華館 |
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所在地 | 〒616-8385 京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町11 |
アクセス | 【電車】JR「嵯峨嵐山駅」 より徒歩約14分 |
開館時間 | 開館時間 10:00~17:00 ※ご入館は16:30まで 休館日 展示替え期間、年末年始 |
料金 | 一般:1,000円 高校生:600円 小中学生:400円 ※幼児無料 |
公式サイト | https://www.samac.jp/ |