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平安時代中期に紫式部によって創作された、世界最古の長編小説とされ、時を越えて愛され続ける源氏物語。
主人公の光源氏を通して、恋愛、栄光と没落、政治的欲望と権力闘争など、平安時代の貴族社会が描かれており、 当時の社会や文化の様子が生き生きと伝わってきます。
2024年1月から放送の大河ドラマは、「源氏物語」の作者・紫式部を題材にした『光る君へ』。
大津市には主人公、紫式部が物語の構想を練ったと言われる「石山寺」や、 紫式部の父である藤原為時が出家したと伝えられる「三井寺」など、ゆかりのあるスポットが多く存在しています。
大河ドラマ『光る君へ』をきっかけに紫式部ゆかりの地を巡り、 今なお多くの人に愛され続ける物語の世界に、思いをはせてみてはいかがでしょうか。
■2024年大河ドラマ「光る君へ」
参考:NHK大津放送局 大河ドラマ「光る君へ」特設サイト https://www.nhk.or.jp/otsu/hikarukimie/
石山寺は、西国三十三所観音霊場の第十三番札所で、真言宗の大本山です。
奈良時代に創建され、安産・福徳・厄除・縁結びのご利益があり、現在も多くの方の信仰を集めています。
かの紫式部を始め、古来より多くの女性文学者が訪れたことから「文学の寺」と呼ばれることも。
また、境内に四季折々の花が咲き誇ることから、「花の寺」としても知られています。
古来より文学者が多く参拝し、「文学の寺」としても名高い石山寺。
京都にほど近く、琵琶湖から流れ出る瀬田川のほとりに建ち、風光明媚な景色を堪能しながら参拝できる石山寺は、「石山詣」として当時の貴族階級の女性にとって、特別な楽しみだったそうです。中でも平安時代に紫式部によって創作された「源氏物語」は、ここ石山寺が「はじまりの地」として有名です。
紫式部は仕えていた中宮・彰子の要望を受け、新しい物語を作るために石山寺に七日間参籠していました。
その時、琵琶湖の湖面に映った十五夜の月を眺めて、都から須磨の地に流された貴公子が月を見て都を恋しく思う場面を構想し、「今宵は十五夜なりけり」の一節を書き出したことが、「源氏物語」の始まりだったと言われています。
本堂の一角にある「源氏の間」は、源氏物語の執筆のために紫式部が籠ったと伝えられ、当時の佇まいを現代に伝えています。
源氏の間には十二単をまとった紫式部の像が設置され、源氏物語の執筆に取り組む当時の様子をうかがえます。
瀬田川の流れを見下ろす高台にせり出すように建てられた「月見亭」。
近江八景の一つ「石山の秋月」にも描かれ、月の名所として知られる月見亭には、松尾芭蕉をはじめ多くの文化人が訪れ、その風光明媚な様を多くの句や歌に残しています。紫式部もきっとここから琵琶湖の水面にはえる十五夜の名月を楽しんでいたことでしょう。
境内の高台に広がる「源氏苑」の一角には、紫式部像が建てられています。
源氏苑にある「豊浄殿」では、寺宝や源氏物語にちなんださまざまな所蔵品が展示されています。
松尾芭蕉の句碑と並ぶ珍しい三重宝篋印塔(ほうきょういんとう)は、紫式部の供養塔と伝えられています。
その様式から鎌倉時代中期頃の作ではないかと言われており、美術品の分野においても高い評価を受け、重要美術品として指定されています。
三井寺(正式名称:長等山園城寺)とは、天台寺門宗の総本山で、古くから日本四箇大寺の1つに数えられる由緒あるお寺。
西国三十三所観音霊場の第14番札所である観音堂、近江八景「三井の晩鐘」の鐘楼で知られ、多数の国宝・重要文化財を有します。
さらに桜の名所としても知られ、多くの参拝客が訪れています。
天智天皇・天武天皇・持統天皇の三帝が誕生した際に産湯をつかった霊泉があることから、 「御井の寺」という意味で「三井寺」と呼ばれています。現在もこの霊泉はポコポコと祠の中で湧き出ており、その音を聞くことができます。
三井寺は、紫式部の父である藤原為時が晩年に出家した寺としても知られています。為時は歌人で漢文の才にも優れ、式部に漢文や漢詩の教養を授けた人物です。もともと紫式部の母の兄弟が三井寺の僧侶であったなど、紫式部一族にとってもともとゆかりの深い寺。紫式部の没年は諸説ありますが、1014年という説が有力です。藤原為時の出家はその2年後の1016年。三井寺で失意の日々を過ごしていたと伝えられています。
紫式部のゆかりの地巡りを楽しんだあとは、雅な平安時代に思いをはせながら、百人一首と食を融合させた琵琶湖ホテルのオリジナルメニューをお楽しみください。“かるたの聖地”と言われる大津市ならではのおもてなしを旅の思い出に。
在百人一首の歌を題材に、四季替わりでお届けする雅なランチ。色や食材など料理のあちこちに散りばめられた「日本料理 おおみ」の料理長の遊び心をお楽しみください。甘味は大津市で60年以上の歴史を持つ和菓子の名店「叶 匠壽庵(かのう しょうじゅあん)」による百人一首絵札柄の『あも歌留多』を添えて。
2017年よりシーズンごとに新作を発表し、100首コンプリートを目指している創作カクテルシリーズ。それぞれの歌の世界観や歌人のイメージを、バーテンダーがグラスの中に色鮮やかに表現します。名作漫画『ちはやふる』の中にも、粋なアイテムとして登場しました。
琵琶湖ホテルならではのおすすめプラン。ダイナミックな琵琶湖の景観に癒されながら、ゆったりと大津旅をお楽しみください。
クラブラウンジ専用の特別な朝食やティータイム、カクテルタイムも。琵琶湖ホテルのクラブラウンジでしか体験できない、上質な非日常空間を、心ゆくまでご堪能ください。